【弁護士が解説】結婚前や結婚後に債務整理するとどんな影響がある?
債務整理とは、任意整理、個人再生、自己破産といった債務の減額や免責のことを指します。
一般の方の債務整理のイメージはブラックリストへ記載がなされる、家族に債務整理をしたことがバレてしまうといったものがあるでしょう。
そこで結婚前や結婚後の債務整理がどのような影響を及ぼすのかということが気になる方が多数いらっしゃるため、本ホームページで詳しく解説をしていきます。
◆結婚前の債務整理
結婚前に債務整理を行なったとしても、法律上結婚ができなくなるといったように直接影響を及ぼすようなものはありません。
また、債務者の結婚相手もブラックリストに掲載されるといった話をたまに聞きますが、そのような事実はないため安心してください。
結婚前に債務整理をすると、結婚後は夫婦2人で債務の返済をする必要があるのか、相手に迷惑をかけたくないので結婚を諦めるしかないのか、といったようなご質問を多数いただきます。
しかしながら、基本的には夫婦別産制の考えが採られているため、自分名義で所有している債権及び債務は個人特有の財産であるとされます。
そのため、結婚により同一の戸籍になった場合であっても、結婚相手が債務の返済をしなければならないということはないため、安心してください。
◆結婚前に債務整理をしたことによるデメリット
上記のように結婚ができなくなるわけではなく、結婚相手が債務を負うこともないということはご理解いただけたと思います。
ただし、その一方で多少の不利益も存在するため、そちらの解説も行っていきたいと思います。
まず夫が債務整理をした場合には、家や車のローンに影響が出る可能性があります。
具体的には、ローンを組めなくなるため、マイホームや車の購入をすることができない可能性があるということです。
また、ローンを組めなくなること以外にも、クレジットカードの作成、新規の借入、分割払いなどができなくなり、高額な買い物を我慢しなければならなくなってしまうこともあります。
また、こちらは実際に結婚に至る前の話となりますが、債務整理をしたことを結婚予定の相手に打ち明けなかったことで破談になってしまったり、のちにトラブルに発展してしまう可能性も考えられます。
債務整理による事故情報の記録は、債務整理をしたときから5〜7年程度登録されるため、返済からしばらく経っている場合には問題ありませんが、結婚直前で債務整理をした場合には、上記のようなデメリットが生じるため、あらかじめパートナーに伝えておいた方がベターと言えるでしょう。
◆結婚後の債務整理
結婚後に債務整理をした場合の懸念点としては、家族に債務整理をしたことがバレてしまうのではないかということでしょう。
債務整理手続きのうち自己破産については財産の差し押さえなどがあるため、必然的に家族にはバレてしまいます。
しかしながら任意整理と個人再生に関しては、弁護士に依頼をし、各債権者に対して受任通知を送ってもらうことで督促が止まるため、家族にバレる心配はありません。
もっとも法律事務所からの封筒や手紙が家族に見られてしまった場合には、バレてしまう可能性もあります。
結婚後に債務整理をした場合も、結婚前の債務整理と同様に配偶者がブラックリストに登録されることはありません。
しかしながらローンが組めなくなる、クレジットカードの作成ができなくなる、新規借入ができなくなるといったデメリットもあるため、注意が必要となります。
こまえ希望法律事務所は、小田急線 和泉多摩川駅から徒歩2分の場所を拠点とし、町田、相模大野、新百合ヶ丘、登戸といった小田急線沿線を中心に、法律相談を承っております。
結婚前や結婚後の債務整理についてお困りの方は一度弁護士に相談することをおすすめいたします。
当事務所が提供する基礎知識Basic knowledge
-
過払い金請求
過払い金請求とは、過去に自分が返済した借金について、払いすぎてしまった部分の金額を取り戻す手続きのことを言います。では、なぜ多くの方が借金を払いすぎるといった事態になったのでしょうか。以下解説します。 そもそも […]
-
父親が親権を獲得...
■父親が親権を獲得することはできるのか夫婦が離婚する際に、大きな問題となることの1つが、親権をどちらにするのかという問題です。しかし、たとえ親権を争って、父親が親権を獲得したいと主張しても、なかなか認められるケースが少な […]
-
離婚調停の不成立...
離婚の方法は、離婚届を書いて提出するというものに限られません。離婚調停とは、家庭裁判所において、離婚するか否かや、離婚する際の条件等について、夫婦それぞれが合意の成立を目指して話し合いを行うものをいいます。離婚調停を経て […]
-
遺留分とは
「遺留分」とは、一定の範囲の法定相続人に認められる、最低限相続することができる遺産の割合のことをいいます。遺言や贈与によって、法定相続人が一切遺産を相続することができないという事態を防ぐことで、法定相続人の利益を保護する […]
-
離婚時の年金分割...
離婚した場合、年金分割制度を利用すれば老後の年金の不安を軽減できます。しかし、年金分割制度を利用した年金はいつからいつまでもらえるのでしょうか。この記事では、年金分割制度について詳しくご紹介します。年金分割とは年金分割と […]
-
悪意の遺棄とは?...
■悪意の遺棄とは悪意の遺棄とは、夫婦間の義務に正当な理由なく違反することです。民法770条により、「配偶者に悪意に遺棄された」として規定された法定離婚事由の一つとなります。ここでいう夫婦間の義務は、民法752条に定められ […]
よく検索されるキーワードKeyword
事務所概要Office Overview
名称 | こまえ希望法律事務所 弁護士 嶋本 雅史 |
---|---|
所在地 | 〒201-0014 東京都狛江市東和泉3丁目8-3 いづみレジデンス A201 |
TEL/FAX | TEL:03-5761-9201 / FAX:03-5761-9202 |
対応時間 | 月~金 10:00~17:00(事前予約で時間外対応可能です) |
定休日 | 土曜・日曜・祝日(事前予約で休日も対応可能です) |
アクセス |
和泉多摩川駅から南西方向にふれあい側道を進み、石川歯科医院を左折、まいばすけっとを右折です。 駐車場は備えておりませんので、お車でお越しの場合はタイムパーキング東和泉などをご利用いただければ幸いです。 |
